キュービクルの導入で電気代が削減できる?

公開日:2026/03/15
電気代が削減

企業の電気料金削減は経営課題のひとつですが、キュービクルの導入により解決できる可能性があります。高圧受電設備であるキュービクルは、契約電力50kW以上の需要家(電気を受ける側)が電力会社から直接高圧電力を受電する際に必要な設備です。本記事では、キュービクル設置による電気代削減ついて詳しく解説します。

キュービクルの設置で電気代を削減できるのか

キュービクルを設置すると電気料金の削減が可能になる理由は、高圧受電による料金体系の違いにあります。一般的な低圧受電では、電力会社が変圧器で6,600Vから100Vや200Vに降圧して供給しますが、高圧受電では需要家が自前のキュービクルで変圧を行います。この違いにより、電気料金単価が大幅に異なってくるのです。

基本料金の違い

低圧受電の基本料金は1kWあたり1,100円から1,700円程度ですが、高圧受電では1kWあたり1,000円から1,500円程度となり、約10%から20%の削減が可能です。

従量料金の違い

従量料金についても、低圧受電が1kWh(キロワットアワー)あたり15円から25円なのに対し、高圧受電では12円から20円程度と、やはり20%程度安くなります。

削減効果の具体例

年間電気料金が500万円の事業所であれば、高圧受電への切り替えで年間50万円から100万円の削減効果が期待できる計算です。ただし、削減効果は使用状況により大きく変動します。

24時間稼働の工場や冷凍・冷蔵設備をもつ施設などでは、負荷率が高いため削減効果が大きくなります。

キュービクルの導入で電気代が節約できるケースとは

キュービクルの導入がとくに効果的となるケースには、明確な特徴があります。まず、契約電力が100kW以上の施設では、削減額が大きくなるため投資回収が早くなります。年間電気使用量が50万kWh以上、または月額電気料金が40万円を超える事業所では、導入メリットが顕著に現れます。

工場での導入メリット

製造業の工場はもっとも適したケースです。プレス機、射出成形機、コンプレッサーなどの大型設備を複数台稼働させる工場では、契約電力が数百kWに達することも珍しくありません。24時間稼働の工場であれば負荷率が70%以上となり、高圧受電の恩恵を最大限に受けられます。

冷凍・冷蔵倉庫での効果

冷凍・冷蔵倉庫も効果的な導入対象です。冷凍機は常時稼働が必要で、消費電力も大きいため、高圧受電による単価削減効果が直接的に現れます。物流センターでは、年間200万円以上の削減を達成したケースも報告されています。

商業施設・スーパーでの活用

商業施設やスーパーマーケットも有力な候補となります。照明、空調、冷蔵ショーケースなど、多様な電気設備を使用するため、契約電力が大きくなりやすい特徴があります。また営業時間が長い店舗ほど、削減効果は高まります

医療・福祉施設での導入効果

病院や介護施設も導入メリットが大きい施設です。医療機器、空調、給湯設備など、24時間稼働が必要な設備が多く、安定した電力供給も求められます

IT企業・データセンターでの効果

データセンターやサーバールームをもつIT企業も適しています。サーバーの冷却に大量の電力を消費し、年間を通じて一定の負荷があるため、高圧受電の効果を享受しやすい環境です。

導入効果が限定的なケース

逆に、導入効果が限定的なケースもあります。季節により電力消費の変動が大きい施設、稼働時間が短い事務所、契約電力が50kW程度の小規模事業所では、投資回収に長期間を要する可能性があります。

キュービクルの導入にかかる費用

キュービクルの導入費用は、設備容量や仕様により大きく変動しますが、一般的な費用相場を把握することは投資判断において重要です。ここでは、キュービクルの導入にかかる費用をわかりやすく解説します。

本体価格の目安

本体価格は、100kVA(キロボルトアワー)の小型キュービクルで300万円から500万円、300kVAクラスで600万円から800万円、500kVA以上の大型設備では1,000万円を超えることもあります。これらの価格には、変圧器、高圧遮断器、保護継電器、計測機器などの主要機器が含まれています。

設置工事費

設置工事費では、基礎工事、据付工事、配線工事、試験調整費を含めて、本体価格の30%から50%程度が必要です。300kVAのキュービクルであれば、工事費だけで200万円から400万円かかる計算となります。

申請費用と技術者の選任

電力会社への申請費用や電気主任技術者の選任も必要です。外部委託の場合、月額3万円から5万円の委託費が発生します。

定期点検・保守費用

定期点検費用も継続的に発生します。月次点検、年次点検、精密点検などで、年間20万円から40万円程度の保守費用が必要です。また、15年から20年ごとに実施する変圧器のオーバーホール(分解点検)には、100万円から200万円の費用がかかります。

補助金・税制優遇の活用

補助金や税制優遇を活用することで、初期投資の負担を軽減できます。省エネルギー投資促進税制では、取得価額の7%の税額控除または30%の特別償却が可能です。

投資回収期間

投資回収期間は、電気使用量や削減効果により異なりますが、一般的に7年から10年程度です。年間削減額が100万円であれば、初期投資1,000万円の回収に10年かかる計算となります。近年における電気料金の上昇傾向を考慮すると、実際の回収期間はさらに短縮される可能性があります。

まとめ

キュービクルの導入により、高圧受電による電気料金単価の削減が可能となり、年間10%から20%の電気代削減が期待できます。特に契約電力100kW以上の製造業、冷凍倉庫、商業施設などでは大きな効果が見込まれます。初期投資は設備規模により500万円から1,500万円程度必要ですが、補助金活用により負担を軽減できます。電気使用量が多く、負荷率の高い施設では、7年から10年での投資回収が可能であり、長期的な経営改善につながる有効な選択肢となります。

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イメージ引用元:https://www.cubicle-partners.com/引用元:https://gearmix.co.jp/引用元:https://kawamura-elc.jp/
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